
線維軟骨塞栓症(FCE)と ふみのこと (2)
ふみがFCEと診断されるまでを時系列に沿ってまとめます。
2014年5月6日(火・祝)
- 15:15 ふみ部屋で「ズザシャシャシャー」と何かが滑り落ちるような音がしたので、ふみがなにかひっくり返したのではないかと見に行くと、床にぺたんとふみがへたりこんでいました。近寄っても動こうとせず、明らかに様子がヘンなので、抱き上げてリビングに連れてくる途中ですぐに右足がおかしいことに気づきました。
- この時点でまず疑ったのは骨折。だけども、全然痛そうなそぶりを見せない。関節を触っても嫌がらないし、変な方向に曲がるということもない。
- その次に疑ったのは、脊髄損傷。高いところから落ちたり交通事故に遭ったりしたねこが半身不随になっているケースは見たことがあったので、青くなりました。けれど、左足は普通に反応します。何が起こっているかわからず、動物病院で診てもらうことに。
- ところがこの日は祝日で、かかりつけの平野町ペットクリニックは13時で終了。急患で診てもらえないかと留守電を吹き込みましたが、返事を待っている余裕はなかったので、開いているたいすけ動物病院に連絡を入れ、まずは連れていくことにしました。
- 15:40 たいすけ動物病院で診察。触診で麻痺を確認、骨折箇所があるか調べるためにレントゲン検査をお願いしました。15分ほどで出てきた結果は次の通り。
- 股関節から下の脚の部分の骨にはまったく異常なし
- 第6腰椎と第7腰椎の間――あとで判ることですが実は第5腰椎と第6腰椎の間――が少しずれているようにも見えるが、レントゲンだけでははっきりしたことはわからない
- 「骨でないとすると、血栓症(股関節部分から下に血が行かなくなる)による麻痺である可能性もあるが、右足肉球は冷たいものの赤みはあり、指先を押したあとにも白から赤く色が戻るので、血流は確保されているはず。心拍にも大きな異常はないので、合わせて考えると、血栓症の可能性は低い
- いずれにせよ、レントゲンで判らない以上、CTやMRIで検査をして原因を突き止めないと確定診断は難しい
- 対症療法として消炎剤の処方などをアドバイスされましたが、原因がわからずに薬をもらうのはためらわれたこと、平野町からの留守電の折り返しがあるかも=平野町でこのあと今日中に診てもらえるかもと考えたこと(あまりにあわててたいすけさんに向かったので、折り返しを受けるケータイを家に忘れていた)から、ひとまず家に帰ることにしました。
- 初診料1,080円
- X線検査(読影、診断料)2,160円
- X線検査(大4)1,615×4=6,460円 しめて9,700円
ふみを家に連れて帰りながら、「ああ、これはきっと脊髄をやられてしまったんだろうな」「ということは、排泄も自力ではできなくなるかも」「おむつが必要になるか……圧迫排尿と肛門からの便の直接掻き出しだったっけか……ジュジュのママさんのブログを見ておかなきゃ」「そういえばあにぃさんのところの子ねこで、麻痺している自分の足を自分の体と認識できず、がじがじと噛んで傷つけてしまうので、手術で切断した子がいたな」「ふみも足を切らないといけなくなるかな」「お昼にはここ最近珍しいくらいリビングから廊下を通ってふみ部屋までをどたばたと走って行ったり来たりしていたのに」「ふみの未来を奪ってしまったなあ……」なんてことをぐるぐると考えていました。
ふみに何があったのか、さるねこ父も母も現場を見ていなかったのであくまで推測ですが、おそらく人間の腰の高さほどの台から、水平距離にして90cmほど離れた3段ケージの天井に飛び移ろうとして失敗し、落下したのではないかと思っています。これまでに何度か飛び移るところ、飛び移るのに失敗しているところは確認していました。
そしてふみが落ちる(?)数日前に、その3段ケージの天井に地域猫捕獲用の捕獲器の入った箱を置いたため、飛び移った先のスペースはほとんどなくなっていたのです。けれども、それを知らないふみが、いつものように飛び移ろうとしたものの足の置き場所をなくし、ケージの脇を滑り落ちるときに、床に置いてあった段ボール爪とぎのプラケースに運悪く腰を打ち付けた――物音の感じと、直後の姿勢・様子から、そんなふうに想像しています。
ふみが天井に飛び移ろうとすることを知っていたにもかかわらず、天井にものを置いたのは、さるねこ父のミスです。床の上に爪とぎを置いて片づけていなかったのもさるねこ父のミスです。飼いねこのふみやカンナにけがをさせないこと・病気にさせないことは、飼い主として当然果たすべき責任で、それを怠っていた自分は、ふみにどんなに謝っても足りませんし、どんなに責められても返すことばはありません。
(つづく)
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